株式投資初心者のためのテクニカル分析

公開日:2017/04/13 更新日:2017/04/13

テクニカル分析という言葉を聞いただけで非常に難しく感じます。実際掘り下げていけばどこまでも難しくなっていくのがテクニカル分析です。

難しいもだからといって株価予測の精度が高いというわけでもなく、個人投資家レベルで理解できる指標でも十分に使えます。

また、テクニカル分析はパターンを覚えるだけですので、指標が算出する詳しいやり方や、数式を用いて数字をはじき出す必要はプロでない限り必要ありません。難しいチャートパターンを丸暗記する必要はありません。

この記事では株初心者の方でも取り組みやすいテクニカル分析の指標を活用した投資法を説明していきます。

テクニカル分析とは

テクニカル分析とは、過去の株価の動きを分析することで将来の値動きを予想し売買のタイミングを導き出そうとする分析手法です。もうひとつ株取引の分析手法として有名なファンダメンタル分析は企業の業績情報などを分析対象しており、テクニカル分析とはアプローチの仕方がかなりことなっています。

(⇒企業の価値を調べるファンダメンタルズ分析

ご自身の投資スタンスや投資スタイルに合わせた分析手法があるのがテクニカル分析の良いところのひとつです。

テクニカル分析の必要性

テクニカル分析は過去の株のパターンから将来の値動きを予想するものです。日々の株価は人々の投資家心理の状態によって値段が動きます。よって人の性質が変わらない限り基本的に過去に起こったことはまた繰り返す可能性が高いです。(歴史は繰り返す)

テクニカル分析で登場する指標はパターンをより認識しやすくするために考え出されたものです。また、現在は登場する指標をより多くの人が利用しているため、指標の信憑性が高くなっています。利用者が多い代表的なものをご紹介します。

テクニカル分析でよく使われる代表的な指標

1.移動平均線

移動平均線移動平均線とは名前のごとく、株の終値を一定期間で平均化しそれをつなぎ合わせた線のことを意味しています。一定期間とは一般的には日足で【5日、25日、75日、200日】、週足【13週、26週、52週】月足【12ヶ月、24ヶ月、60ヶ月】です。

移動平均線は現在の株価とからめて活用します。株価が移動平均線より下にあると下降トレンドで逆に上にあると上昇トレンドです。

また、移動平均線は支持線または抵抗線と呼ばれるときがあります。株価が移動平均線の下にあるとき移動平均線にぶちあたると押し返される動きをしますこの時を上値抵抗線といいます。

株価が移動平均線の上にあるときは株価が下がってきて移動平均線にタッチしてまた上昇していくことがあり、この時を下値支持線と呼びます。

2.ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは1980年ごろにボリンジャーさんという人が考え出した投資指標でそのまま人名が指標の名前となっています。

ボリンジャーバンドは統計学を駆使した投資指標で、株価はある一定の確率である価格帯の中に納まるというものです。

ボリンジャーバンドの中心には移動平均線が置かれ、そこから上下両方に3本の線が入っています。移動平均線に近い線から±1σ・±2σ・±3σという名前がついています。

株価が1σの間で株価が動く確率が68.3%、2σの間で動く確率が95.5%、3σの間で動く確率が99.7%となっています。

投資タイミングとしてはボリンジャーバンドの+3σまで株価が上昇しているときは売り、逆に-3σまで下がっているときは買いという戦略を立てることができます。

3.移動平均乖離率

移動平均線乖離率とは現在の株価が移動平均線に対してどれだけ離れているかをあらわす投資指標です。指標の見方としては乖離率がプラスに乖離していれば買われすぎ、反対にマイナスの場合は売られすぎと読むことができます。

参考書などを見ていると特定の数値まで乖離した売りや買いという指示が乗っていますが、経験上かならずしもその水準が当てはまるとはいえません。それよりも、過去の株価と移動平均線の乖離率を参考にするほうがよいです。

たとえば過去はだいたい10%乖離したら反対の動きになっていると読み取れるなら、その数字を目安にタイミングを計るほうがあたる確率が高いと思います。

4.サイコロジカルライン

サイコロジカル(サイコロ)とは心理的という意味で、人の心理と深くかかわっている投資指標です。コイントスをして何度も続けて表がでるとそろそろ次は裏がでるだろうという心理状態になります。その心理的なリズムが根拠となった指標がサイコロです。

サイコロは短期的なタイミングを捉えるのに効果的な指標です。使い方は数値が50%は通常で、25%以下は売られすぎであり、75%以上は買われすぎという見方が一般的です。

しかし、この指標も移動平均線乖離率と同じように個別の銘柄ごとにクセのようなものがあります。過去のサイコロの動きと株価の関係をみて投資判断の参考にしましょう。

5.MACD

MACD(マックディー)は「移動平均収束拡散法」という言葉の略称になります。言葉や算出の方法は難しいですが、そこを理解するよりも実際の指標の使い方を理解しておくことが大切です。

この指標は「MACDライン」と「シグナル」という二つの線によって構成されています。基本的な使い方はこの二つの線の位置関係に注目して株価のトレンドを見ていきます。

売買シグナルのポイントは、この二つの線が『交差』するときです。MCDラインがシグナルを上抜けしたときが買いのタイミング。反対にシグナルがMACDラインを上抜けしたときが売りのタイミングという使い方をします。

テクニカル分析のツールを利用するときの注意点

テクニカル分析に登場するさまざまな指標は、たとえるならお医者さんが患者さんを診察するための医療機器のようなものです。患者さんのどこが健康状態を知るためやどこが悪いのかを理解するためにお医者さんはレントゲンを取ったり、血液検査をしたりします。

テクニカル分析とはそのように指標を使って株価がどのような健康状態なのかを調べるための手段といえます。どれかひとつだけを信用しすぎるのではなく複数の指標を用いて株価の状況を理解するようにしましょう。

まとめ

テクニカル分析では様々な指標が登場します。それぞれの指標がどのように算出されているかを理解して自分で計算をする必要はプロの投資家ではない、アマチュア投資家には必要ないと思います。その指標を用いてどのタイミングで投資を行うのかを理解しておけば大丈夫です。

また、テクニカル分析だけで投資を行うよりも、ファンダメンタルズ分析とも併用して投資判断を行うことをおすすめします。テクニカル分析は企業自身の業績などを考慮せずに株価の動きだけに注目しています。株価は長期的には企業の価値に近づいていくものですので、両方を用いて投資判断を行うほうが勝率は高くなると思います。