初心者でもわかる株の板情報の見方

公開日:2017/04/14 更新日:2017/04/14

株の売買注文は売りたい人と買いたい人の希望が一致したとき初めて成立します。しかし、ただ闇雲に値段や株数を出していてはなかなか注文が成立しにくくなります。

そこで株の取引には売りたい人と買いたい人の希望を知るための方法として『板』と呼ばれる情報画面が用いられます。

板の情報を読みとることで、どの値段で注文を出せば取引が成立するかなどを知ることができます。この記事では、板の読み方について説明していきます。

板の基本的な見方

板とは取引のときに必ず目にするこのような画面になり、現在の株式の注文状況を表す表になります。

証券会社の注文画面を開くと上の図のような画面があるとおもいます。

形式はある程度決まっており、左が『売気配株数』、中心が『気配値』、右が『買気配株数』という構成になっています。売板と買板に入っている数字は、その価格に入っている注文数(株式数)を表しています。

現在の株式の注文状況を表す表になります。

(取引証券会社によって画面の表示が少し違う可能性があります)

『気配値』(けはいね)という言葉が出てきましたが、これは証券取引の専門用語です。気配とは売りたい人と買いたい人の希望の価格のことを意味しています。

板の図で説明すると、1186円の気配値(希望価格)に17700株の売り注文(売気配値株数)が出ているという読み方をします。

買い注文の方でみると、1179円の気配値(希望価格)に70500株の買い注文(買気配値株数)が出ているという読み方をします。

株の値段の決まり方

そもそも株の値段とはどのように決まるのかをご説明していきます。株の値段が決まる方法には2つの種類があり、『板寄せ』と『ザラ場方式』です。

まず、『板寄せ』とは株式市場が開始されたときの寄付値(取引開始時の始値)を決定するときに使われる方法です。次の3つの条件を満たした水準の価格が寄付き時の値段となります。

  • ①成行注文の売り注文と買い注文すべてについて約定する
  • ②約定値段より高い買い注文と、約定値段より低い売り注文がすべて約定する
  • ③約定値段において、売り注文または買い注文のいずれか一方すべてについて約定する

 

非常に分かりにくい条件ですが、売り注文と買い注文でバランスが取れる値段で価格が決定していきます。先ほど説明をした板をみればどのくらいの値段で寄付くか読み取ることができます。

『ザラ場方式』とは取引時間中の値段を決める方式です。ザラ場のざらとは「いくらでも普通にある」という意味でザラ場とは普通の取引時間中のことを表しています。

ザラ場方式は、発注されている注文の値段と、新たに発注された注文の値段が合致したときに売買が成立します。

上図の状況では一番安い売り注文が301円1500株、一番高い買い注文が300円1000株のときに、成行で400株の買い注文を発注します。

新たに発注された成行の買い注文は、もっとも安い301円の売り注文にぶつけられるので、301円で400株の売買が成立します。

ザラ場方式とはこのようにして取引が成立していき、値段が決定していきます。

「価格優先の原則」と「時間優先の原則」によって値段が決まる

株式取引には多くの個人投資家や機関投資家などの投資家たちが参加して、いろいろな条件で注文を発注することになります。その時に、同じ値段で注文を出した人が複数いる場合どの人の注文が優先されるのか?

あるいは同時のタイミングで違う値段の注文が出された場合にはどちら優先されるのか?という疑問がでてきます。

そこには明確な取引のルールが決まっています。「価格優先の原則」と「時間優先の原則」です。これに基づいて取引価格を決定し約定をしていきます。

「価格優先の原則」とは

価格優先の原則とは、同じ銘柄で複数の値段で注文が出ている場合は値段の安い注文が高い注文に対して優先的に約定し、買い注文の場合は値段の高い注文が安い注文に優先するというものです。

具体的には、301円で1500株売るという指値注文と302円で1000株売るという注文が同時に発注された場合301円の注文が優先されます。

反対に、300円で1000株買いたいという指値注文と299円で1200株買いたいという注文が同時に発注された場合300の注文が優先されます。

 「時間優先の原則」とは

時間優先の原則とは、同一銘柄、同一値段で同時に注文が発注された場合は、注文が発注された時間が早い注文が遅い注文に優先します。

例えば、301円で1500株の買い注文を二人が出した場合、先に出した人が優先して約定します。

この2つの原則はオークション形式で行われる取引では重要なものになっています。

普通とは違う特別な板の状況

ストップ高・ストップ安

株の取引には一日の値幅制限が決められています。それ以上の制限値段の動きになった場合、その日は制限値幅以上の取引は行われなくなります。この状況をストップ高ストップ安と呼びます。取引が終了時に抽選で株が配分されることになります。この配分方法を比例配分といいます。

(参照:日本証券業協会

SQ算出日の寄付き前の気配は注意!

板を参考に取引をすることは株の取引を行ううえでは非常に重要なことになります。しかし、この板が当てにならない特別な日が存在しています。それはSQ算出日の前場が始まる前のつまり寄付き前の板情報です。

SQ(スペシャル・クォーテーション)とは日本語で特別清算指数といいます。日経225先物や225オプション取引などを決済するための価格のことを意味しています。

毎月第二金曜日がSQの算出日になっており、とくに3・6・9・12月は先物とオプションの両方の決済日にあたるためメジャーSQと呼ばれています。

そのためそれぞれ思惑から大量の買い注文や売り注文が発注されるため、大企業の銘柄でも寄付き前の気配値でストップ安やストップ高の値段がついたりします。

しかし、それらは寄付きの時点では解消されるため無難な値段で寄付くことになりますので慌てずに、いつもとあまりにも気配が違う場合はSQを疑ってみましょう。

まとめ

株取引をする上で板の内容を読み取ることは非常に大切な技術です。ぱっとみると非常に難しいように感じるかもしれませんが、冷静に考えればそれほど難しいものではありません。

オークションを思い出していただければ基本的には同じ方法で取引が成立していきます。また、いた情報を見ていると市場参加者の心理のようなものが見えるときがあります。

例えばある一定の価格帯に売りの大量注文がでていると、その水準以上にはあげたくない誰かがいる可能性があるなとか、500円とか1000円とかきりのよい水準には注文を出している株数が多いなとかいろんなものが見えてきます。

その心理の読みあいも株取引の面白い点だと思います。